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JT: 「いつも心に灰皿を」

愛煙家のマナー向上を呼びかけるポスターに「いつも心に灰皿を」と掲げたのは日本たばこ産業(JT)である。たばこのポイ捨ては街が汚れるのみならず、ときに火災のもとにもなる◆消費者から企業に寄せられる苦情も、思えば1本のたばこの火だろう。始末を誤れば人命にかかわる惨事を招くこともあり、営々と築いてきた信用が焼け落ちることもある◆異臭や体調不良を訴えていた人がいた。殺虫剤が検出された中国製冷凍ギョーザの輸入元ジェイティフーズと親会社のJTは、中毒問題が表面化する以前に消費者から11件もの苦情を受けていたという◆昨年春の段階で異変を指摘されながら、原因を突きとめる検査をせずに「異常なし」と処理していた。苦情のポイ捨てと言われても仕方がない◆JTが予定していた日清食品などとの冷凍食品事業の経営統合がご破算になった。記者会見で日清食品の社長は「食品会社は(異変に)即刻対応するもの」と語っている。翻訳すれば「食品を扱う資格はありや」となろう。心に“灰皿”を忘れたとがめである◆江戸の草双紙に歌がある。「世の中の人と煙草(たばこ)のよしあしは煙となって後の世に知る」。こちらの身が煙となった後の世に、「じつは以前から苦情が寄せられておりまして…」と、食品のよしあしが知れるのはかなわない。

(2008年2月7日01時01分 読売新聞)


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COPD慢性閉塞性肺疾患 (よくわかる最新医学) (単行本) [編集]

木田 厚瑞 (著) 


内容紹介
タバコの害というと、まず肺がんがあげられますが、実は患者数で最も多いのがCOPD、慢性閉塞性肺疾患です。現在、日本で診断されている患者数は20数万人ですが、推定の患者数は五百万人とも七百万人ともいわれており、年間死亡者数は1万4千人余りで死因第10位ですが、年々増加傾向にあり、世界では2020年には死因第3位になると予測されています。最初はせきやたんや息切れで始まって、ゆっくり進むので見過ごされがちで、重症化して初めて診断・治療の対象になることが多いため、常時酸素吸入が必要になったり、寝たきりになったりする怖い病気です。ただ早く発見してきちんと治療すれば、進行を止めることができ、脳卒中・肺炎・心臓病といった合併症も予防できます。本書は、早期発見を可能にするチェックリストや肺年齢の測定、治療の第1歩である禁煙、新しい気管支拡張薬、呼吸リハビリテーション、日常生活の心得など、必要な情報を満載。 

内容(「BOOK」データベースより)
タバコ病で死なないために。潜在患者数500万人以上ともいわれる21世紀の生活習慣病。最新の検査法・治療法と療養のコツで寝たきり防止。病気の悪化を防ぎ、肺の機能を回復させる禁煙のすすめ。 

歩き煙草止めてください。

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